Tatsuya’s daily notes with his favorites of the day.
For the older posts, please check his Japanese blog called “Findings.”
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両親を亡くして以来、「自分の記憶の中で生きている限り、その人が生きているかいないかはあまり関係がない」と思うようになった。仲代達矢さんの訃報はとても残念だけれど、彼に対する記憶や印象は僕の中でずっと前に定まり、これからも変わることはないと思う。ちょうど10年前、彼がクイーンズにあるMuseum of the Moving Imageを訪れた時に足を運んだ。その時上映された『切腹』は、それ以前もそれ以後も僕の人生観のど真ん中にある。
Harakiri (1962) ORIGINAL TRAILER
https://youtu.be/gfABwM-Ppng
両親を亡くして以来、「自分の記憶の中で生きている限り、その人が生きているかいないかはあまり関係がない」と思うようになった。仲代達矢さんの訃報はとても残念だけれど、彼に対する記憶や印象は僕の中でずっと前に定まり、これからも変わることはないと思う。ちょうど10年前、彼がクイーンズにあるMuseum of the Moving Imageを訪れた時に足を運んだ。その時上映された『切腹』は、それ以前もそれ以後も僕の人生観のど真ん中にある。
Harakiri (1962) ORIGINAL TRAILER
https://youtu.be/gfABwM-Ppng
先日の足底筋膜炎の件で、整形外科の先生に「足指じゃんけん」というものを教わった。足底の筋肉を鍛えることが肝心で、そのためには足指でものをつかんだり、足指でグーチョキパーと伸ばすと良いらしい。坂道の多い、というか坂道しかない街で暮らし始めて、もうすぐ二年になる。痛みがきっかけで、平坦な道を歩いたり走ったりするだけでは気づかなかった筋肉の動きを学んだわけだから、これはたぶん「収穫」なのだろう。
先日のDark Modelに引き続き、現在OE名義専用のYouTubeチャンネルを作っています。もともとはModel Electronic Recordsのチャンネルで全ての名義を扱っていましたが、YouTube Musicの登場で、各アーティストページと紐づけたOAC(公式アーティストチャンネル)を作る必要が出てきました。今後、OEとしてリリースした音源や関連映像はこちらのチャンネル(@OE.MusicOfficial)にも掲載していきます。
OE – Compositions in Blue (Album Sampler) – Visualizer
https://youtu.be/98CAsfs2k54
現在住んでいるところは、ザがつくほどの住宅街だ。そのため、自分から街中に出かけない限り、現役世代のビジネスパーソン(いわゆる「ホワイトカラー」の方達)に出会うことはない。その代わり、建設業や造園業の人達を見かける機会がかなり多い。恐らくそのせいなのだが、世間が「AIで仕事がなくなる」と騒いでいても、決してなくならず、むしろその価値が高まりそうな職業があることを実感する。AIは時計の針を進めると同時に、どこかで逆戻りさせている感じだ。
AIがホワイトカラーの世界を席巻する中、ブルーカラー職の復興が進む | Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/84022
このところ中国語やハングルからスペイン語、ポルトガル語まで、世界には自分のわからない言語だらけでがっくりする事が多い。それはさておき、先日サン・テグジュペリについて調べていると、ある仏文学者のことを久々に思い出した。学生のころ、ランボーやコクトーなど彼の翻訳した作品にいくつか挑戦したが、内容をまったく理解できず挫折したのは、その人の意訳のクセが強すぎて、別の作品になってしまっていたからだろう。意訳は思い入れと敬意のバランスに注意。
イギー・アンド・ザ・ストゥージズ『ロー・パワー(淫力魔人)』
https://amzn.to/3XslNn4
南米チリのテレビ局で放送されたアクション・コメディ・ドラマ『Los Carcamales』で僕の曲が使用されているということで、いくつかのエピソードを見てみた。確かに2話に1度は耳にするくらいによく使われている。これ以外にもチリのテレビ番組から使用報告が届いているのだが、最近の報告書の番組リストに『Ranma1/2』という文字がちらほら。チリ版の『らんま1/2』で使われたのならそれはそれで光栄だけれど、これは絶対に別の番組の転記ミスだと思う(笑)。
Esta es la nueva serie que sacará risas por montón | Los Carcamales
https://youtu.be/Enz5ad8iRzA
80年代前半のファンクについては、若い頃にかなり掘り尽くしたつもりでいたのだが、通好みのディスコファンク/ブギー系のラジオを聴いていると、イギリスやフランス、イタリアなどのヨーロッパのアーティストの中には、まだ知らなかったリリースがあることに気づかされる。日本では六本木や青山の一部の輸入盤店で扱われていた程度だろうと推測する。とはいえ、今振り返ると、当時は日本にもこうした音に触れられる場所があったことに、改めて驚く。
Tony Jackson – Steppin' out on the Groove
https://youtu.be/TglJcwYplcM
化粧品メーカーの創業者、エスティ・ローダーの生い立ちや起業の背景については、アメリカでもあまり知られていない。彼女の自叙伝は絶版となっており、中古本でさえ高値で取引されているが、Internet Archiveを利用すれば頑張って読むこともできる。売上総利益率73%と、今や飛び抜けて高収益な企業も、始まりはエスティの草の根的な普及活動に端を発している。僕が翻訳本出したい程に、読み応えのあった本の一つ。
ESTEE by Estee Lauder
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7日にDark Model『Stripped Mixes』が発売されました。Dark Modelは重厚なアレンジが特徴的ですが、今回収録の楽曲はその“鎧”を脱ぎ、ストリングスやリズムなど一部の要素に焦点を絞って再構築したミックスが中心となっています。Dark Model専用のYouTubeチャンネル(@DarkModelOfficial)にこのアルバムのメドレーをアップしたので、それも併せてお楽しみください。
Dark Model – Stripped Mixes (Album Medley) @DarkModelOfficial
https://youtu.be/5tWxFIaf9ig
レーベルを立ち上げて3年目の頃、僕は全国の千近くある店舗に、注文書付きのプレスリリースを一通一通FAXで送っていた。それを聞いた当時のディストリビューターの反応は「それは砂漠に水を撒くようなものですよ」。インディペンデントに事業をやる者が肥沃な土地に水を撒くチャンスなどあるはずもないから、「砂に水をやる」ことを躊躇していては何も始まらない。試行錯誤しているうちに砂漠は形を変え、新しい生態系を生み、自分も成長する。
ガーデニングのイラスト「水やりをする女性」 | いらすとや
https://www.irasutoya.com/2013/02/blog-post_4871.html
「価値というのは、手持ちのお金がたとえゼロになっても残るもの」だと考えているのだけれど、皮肉なことに、世の中はその逆に進む。価格と価値というものは似て非なるものだが、世間が「投資」と呼び、血眼になって追いかけているのは価格の方であって、人や社会、モノの価値をじっくり高めようという動きは、ますます見られなくなってきた。人間はどこかでそれを諦めたのだろうか、とすら感じることがあるし、その傲慢さのしっぺ返しが、いつか来るのかもしれないとも思う。
『まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』
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ジョン万次郎=幕末の頃アメリカに渡った初めての日本人、ということはうっすら覚えていたけれど、先日たまたま彼の生涯を紹介したテレビ番組を見て驚いた。普通なら何度命を落としていてもおかしくないほど波乱に満ちた人生を切り抜けられたのは、本人の精神力や努力の賜物であるのは言うまでもないが、やはり並外れた強運の持ち主だったのだろう。それと同じくらい、ジョン万次郎資料館の名誉館長があの「こんばんみ」の人であることにもびっくり。
ジョン万次郎の生涯 – ジョン万次郎資料館公式サイト
https://www.johnmung.info/john_syougai.htm
一見難解だったり複雑に聞こえない音楽でも、プレイヤーたちの超絶的な技巧やセンスがそこに深みを与えていることはよくある。僕はバカテク系の音楽やミュージシャンには興味がない代わりに、その手の「深み・旨味系プレイヤー」(そんな言葉ないか、笑)の演奏には魅了される。ゴスペルアーティストKirk Franklinを支えるベーシストMatt Ramseyと、Snarky Puppyのメンバーでもあった故Shaun Martinのコンビは、まさに旨味系。
Kirk Franklin: Tiny Desk (Home) Concert
https://youtu.be/wRwId2RfmfA
セールスに関するポッドキャスターが「何でもかんでもリバースエンジニアリング(RE)できると思う傾向には反対だ。人間関係や信頼が解析できないように、どんなに営業ツールやAIが進化してもセールスも解析できない」と主張していたのが印象に残った。音楽の世界でも、人の好みをRE的に解析する「推薦システム」が当たり前に使われているが、アルゴリズムやAIの薦めるものには当然限界や不自然さがあり、その違和感を感じられることこそ人間らしさだと思う。
『推薦システム実践入門』(オライリージャパン)
https://amzn.to/4929162
12/8拍子、いわゆる「シャッフル」と呼ばれるリズムは、長い歴史を持つ。僕はよく使うけれど、エレクトロニックミュージックの世界では、「4つ打ち」のようにどこでも聴けて誰もが使うリズムではない。でも、昨日紹介した曲のように3連符の感覚を取り入れたリズムこそ、欧米と非欧米の世界を繋ぐカギが隠されているのではないかと思ったりもする。もしガーナのエウェ族の12/8拍子&ポリリズムを大きなフェス会場で奏でたら、どんなDJも勝てないだろう。
Local Ewe drummers playing complex 12/8 grooves
https://youtu.be/DG91NlH5lCE
ドジャースの連覇も、日本人選手の活躍も、もちろん喜ばしいことだ。けれど最近は、自分のこれまでの情報や知識のソースが、あまりに欧米と日本に偏っていたことを少し反省している。世界の野球人口がクリケット人口に及ばないことすら知らなかったし、エヌビディアやオープンAIのように英語圏のメディアを賑わしている企業だけが、世界のAI技術を牽引しているわけでもない。音楽もまた、リズムやグルーヴに関しては特に、欧米の外に聴くべきものが山ほどある。
One Two Three Four Chennai Express | Shahrukh Khan, Deepika Padukone
https://youtu.be/W9mrvDWUR9g

