3rd September 2010


Got to be Real

この数日間暇を見ては Drupal という、オープンソースのコンテンツ・マネジメント・システム(CMS) をいじっています。と、のっけからカタカナが多くて済みません(^-^;)。

CMS の解説については Wiklipedia 等にお任せするとして、非常にざっくりとした括りで言えば、現在の Findings で使用している Wordpress もこのCMS の範疇に入ります。ウェブ上でまとまったコンテンツを公開し、頻繁に更新・管理をしていこうと思ったら、ブログサービスや大型のコマースサービスに加入しない限りは、何らかのCMSを活用し、開発することが必須になって来ますよね。CMS = オープンソースでは全くありませんが、皆さんが普段利用しているニュースサイトやSNS、音楽系のサイトの中にも、オープンソースのCMSを上手く活用したサービスが必ず一つや二つはあることでしょう。

オープンソースのCMS としては、これまでに ブログ系なら Movable Type, Wordpress、eコマース系なら OsCommerce, Zen Cart、その他 Xoops 辺りを実際に使用・開発、そして格闘(笑)してきたことがありますが、冒頭に書いた Drupal は割と最近人気が出てきた CMS で、モジュールというものを使った機能拡張が非常に優れています。また開発者コミュニティでの情報の流通も活発なので、バグの原因を探るにもリファレンスが多くてスムーズですね。OsCommerce、Zen Cart なども、オープンソースらしい活発な情報交換が世界中で行われてきましたが(最近新手のCMSに押され気味ですが)、それに負けず劣らずの勢いを感じます。

オープンソースというと、サポート体制のなさ(当然と言えば当然)や精度の低いプログラムによるバグの多さ、セキュリティ対策の甘さなど、弊害を懸念する意見もしばしば聞かれますが、明確にやりたい事がある人がスピーディーに(かつ低コストで)目的に到達出来るという「合目的性」という意味では、非常に有用だと思っています。

こういったシステムを触る度に、「とにもかくにも、まず形にする」、「出来るだけ早い段階で、小さな失敗と成功を実践で積み重ねておく」といった、非常に大事で基本的な事を思い出させてくれるのですね。世間では「小さな失敗・間違いも許されない→恐ろしくて何も出来ない」という原点主義や重箱の隅のつつき合いといった、負のスパイラルが蔓延していますが(そういう目的に使われる非生産的な知性なら、持たない方が余程生産的なんじゃないかと思います)、そんなことをしている間にしれっと、もしくはちゃっかり、さらには無神経なほど愚直に、とてつもない事を成し遂げてしまう人も世界のどこかにいるわけですから、常に “See the Brighter Side” でいきたいものです。

若干、37signal の “Getting Real” みたいな話になってきましたが、彼らが説いていることも何ら特別な内容ではないと思います。それを容認しない “Getting Unreal” な社会システムや、それに翻弄される自分とどう闘うかの、覚悟の問題だけであって。

今日はラテン・ファンク的なアレンジのこの曲で、残暑を乗り切って下さい。Kid Creole & The Coconuts feat. Coati Mundi “K Pasa – Pop i” ( “Mutant Disco Vol2″ 収録, iTunes)。この曲はバスキア出演の映画「Downtown 81」でも使われていましたね。

小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則 (ハヤカワ新書juice)ミュータント・ディスコ VOL.2DOWNTOWN 81 [DVD]

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広告王 vs 喜劇王?

暑かった8月も終わり、季節は秋…という感じにはいかない気候ですね。外出の多い方は、引き続き熱中症にご注意下さい。と、NHKニュースみたいな書き出しのFindingsです。

僕は目下CM音楽の制作中で、Pro Tools と格闘しています。今回はビートもキーもないサウンドデザイン的な アプローチなのですが、その分映像とのマッチングが最優先される難しさがあり、自分なりの解答が一つに絞られるまでに時間がかかります。もちろんそれ以前に、広告のメッセージやターゲットと「音」との整合性を考える作業があるわけですが、そこは常套手段や鉄則がない世界なので、考えては作って、のひたすら繰り返しになるのですね。

「広告として”善”である」とは何か?というのは本当に難しい課題です。同じ広告を見せても、受け手(国)によって反応・事後に取るアクションが千差万別なのは当然ですが、それよりも作り手の側の「広告とは何か」についての解釈、つまり「”広告概念”観」がそもそも人によって全く違うことの方が、問題を難しくしているように思います。

この「”広告概念”観」がスタッフ間で明確に&平和的に共有できない限り、良い作品が出来ることはあっても、良い広告は(またこの「良い広告」という言い方も曖昧だけれども)出来ないのではないでしょうか。そういう意味で、僕はこの何年もの間、毎回スムーズなプロセスでお仕事させていることをありがたく感じています。

僕が音楽担当として関わっているようなタイプの広告とはまた違う、ダイレクト・マーケティングの世界での第一人者と言われるレスター・ワンダーマンの「売る広告」という本をご存知でしょうか?僕は今から十数年前、NYにあるこの方の会社を訪問し、トップのクリエイティブディレクターから24時間体制で働くテレアポの方達まで、様々な職種の方とミーティングをさせて頂いたことがあるのですが、マスメディアを使った「カッコイイ」ブランディング広告の世界と縁遠い、時に即物的で下世話と一見思われがちな(もしくは「そう思われる風潮があった」)このダイレクト・マーケティング/コミュニケーションの世界には、広告人ならずとも学ぶべきものが沢山あると感じたことを記憶しています。

そういえば、最近は民放のバラエティ番組でも直販のコーナーをさりげなく織り込んだりと、マスメディアの使い方もなかなか巧妙になっていますね。その当時はマスメディアでリアルタイムの通販と言えば、深夜番組でノベルティ商品の衝動買いを促すあからさまなものが主流で、「インフォマーシャル」という言葉はあれど、実質はその手の(=通販CMの)域を超えないものと見なされていましたが、その後手法と商品のチョイスがぐっと洗練されて、ゴールデンタイムのトーク番組などでこの手法が応用されているのを見ると、隔世の感があります。

話が音楽からそれてしまいましたが(笑)、最後に「プロデューサーズ」でもお馴染みの喜劇王 Mel Brooks がラップを披露した “It’s Good To Be The King” をご紹介して、また仕事に戻ります(^-^)。

ワンダーマンの「売る広告」I Really Love/Its Good to Beプロデューサーズ コレクターズ・エディション [DVD]

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Whose Heart Do You Trust?

今日はLAの知り合いから、あちらのテレビ番組でCFの楽曲を使用したいというオファーがあり、急遽その準備をしていました。夏っぽい雰囲気の曲が必要だということでしたので、すぐに対応出来て安心しているところです。

ところで皆さんはFOXやAXN などのドラマを見ることはありますか?僕はここ最近では”Burn Notice“が好きで、仕事しながらのチラ見な事が多いものの、よくチェックしています。昔はシットコム物が多かったFOXもその後クライム・サスペンスやシリアスドラマ中心の編成になり、少し遠ざかっていたんですが、最近は自分の英語熱が復活してきたこともあって、再び海外ドラマを見る機会が増えました。僕はバイオレンスが苦手なので、暴力シーンや死体が出てくるとすぐにチャンネルを変えてしまうんですけどね(^-^;)。この国の政治にしろ経済にしろ、現実がドラマ以上に不条理なわけですから(苦笑)、わざわざエンタテインメントでダークな気分にさせられることもないだろうと思う次第です。

余談ですが、日本のテレビで僕の曲が使用されているのを発見した方は結構いらっしゃるのではないかと思いますが、映像に付帯した音楽の使用法(これを「シンクロナイゼーション」もしくは「シンク(ロ)」と言います)や著作権の扱い方については、日本と海外(特にUS)ではかなりアプローチ・解釈が違います(もちろん、どちらが優れているという話では全然ありません)。

日本でこの辺りの事を詳しく説いたリファレンスは本当に少ない上に、海外での業界のトレンドもここ最近激変しているので、いつかまたお話出来ればと思います。

今日は Jacque Lu Cont ( Les Rythmes Digitales ) こと Stuart Price がプロデュースした Scissor Sisters “Night Work” ( iTunes ) からの曲を紹介しようと思いましたが、皆さん既によくご存知でしょうから、Back to my Roots な感じで Bobby WomackTrust your heart” (‘78) を紹介します。

当時大流行していたであろう Boz Scaggs “Low Down” (‘76) からの影響が感じられたり、このディスコ/ファンク・アプローチな曲が本来の Bobby Womack らしいかと言えば難しい部分もありますが、自分の中では20年耐久している、殿堂入りトラックなのです。

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Candidate For Digital Distribution

先程お風呂に入る時に鏡を見たら、腹筋が4つに割れていて、自分でビックリな findingsです。早速「腹筋 4つ」で検索したら面白いページが沢山出てきて、爆笑(失笑?)しながら書いています。恐らくこのところ通っている水泳のお陰だと思いますが、40過ぎて腹筋割れるとは思いませんでした(^-^;)。水泳を始めたのは、一日の中で雑念を自動的にシャットオフする「空白の時間を作る」ため、もっと普通に言えば気分転換のためなのですが、意外な副産物があるものですね。

ところで現在、これまでにModel Electronicからリリースした3枚のアルバムの海外リリース(配信)の準備を進めています。ようやく、という感じではありますが、韓国や一部ヨーロッパでのライセンス交渉を優先したこと、アグリゲーターの選択をかなり慎重に行ったこと、それ以前に、CF Official Store (元 Club Model Electronic ) で既に海外の方も購入して頂けるよう対応していたので、タイミング的に衝突を避けたかったことなど、(世界配信がこの時期になったのには)様々な理由がありました。何はともあれ、秋以降には世界中のmp3ショップでも、この3枚の楽曲を試聴・購入出来るインフラが整うと思います。

アグリゲーターのサービスの違いや海外ディストリビューションの詳細についてはここでは触れませんが、僕は4,5年前、Club Model Electronic の準備を始めた頃から、MIDEM その他の機会を使って直接ミーティングやヒアリングをするなどして、様々にリサーチをしていました。現在は Tunecore や Reverbnation、もしくは老舗の CD Baby の様にDIYスタイルでコントロール出来るものも多いですが、最も大事なことは「配信サイトに楽曲を配置すること = “Placement”」 や利率ではなく、リスナーの方に商品(楽曲)がきちんと届くような「関係や仕組み」を作れるかどうかですから、そこを誠実に考えてくれる、もしくはそういった「対話」が出来るサービスと人材が揃っている会社を選ぶことに時間を割きました。実際どういう結果になるかは分かりませんが、今のところ先方の誠実で迅速なレスポンスに満足しています。

この辺りの内容に関するリファレンスは沢山ありますが、ご興味ある方はSound on Sound などのミュージシャン情報サイトにあるフォーラムなど(例えばこんな感じ)で、ユーザーの生の声を拾ってみることをお薦めします。今なら Spotify やRdio への対応状況なども調べてみるといいかも知れませんね。

対話と言えば英語力、ということで今日は少し前に読んだ(使った)「リスニング難度A+―街を行くアメリカ人の声」を紹介します。これはアメリカ現地(シアトル辺り?)で普通の方に街角で行ったインタビュー集なのですが、録音状態もさほど良くなく、回答者の滑舌や言葉遣いにも相当クセとバリエーションがありますので、実践的なリスニング力を鍛えるには良書かと思います。僕の友人のネイティブスピーカーは皆優しいので、普段僕の会話に合わせたスピードと語彙で話してくれるのですが、見知らぬネイティブスピーカーや仕事で知り合う人はそんな容赦は当然してくれないので(笑)、時々こういったテキストを見つけては自分に喝を入れてます。後半一人、メチャクチャ早口のオジサンが出てきて面食らいますよ(^-^;)。

音楽はVideo のページでも紹介した T.S. Monk “Candidate For Love” でいかがでしょうか。この曲が入っているアルバム “House of Music” ( iTunes ) はかなり前に一度ご紹介しましたね。’80s前半にこのアルバム収録のファンクチューン “Bon Bon Vie” が日本のディスコでも流行った様ですが、僕はこの2曲目のトラックも好きで、学生~アマチュア時代よくDJでかけていました。その後カバーもされたりしたので、ご存知の方も多いかも知れません。

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Gradually and Chilly

ちょっとだけアップグレードした Findings はいかがでしょうか?昨年末に以前のフルFlashバージョンからリニューアルして以降、僕の中では大幅な改訂ではあるのですが、表面的にも若干の変化or進化した感じが皆さんに伝わっていればいいなと思っています。

前回リニューアルした時はこの強引なマッシュアップ・レイアウトの構築とデザインのトーンを合わせるのが精一杯で(特にトップ画面)、実際の機能面については十分練られていないところがありました。例えば、過去のFindingsをまともに読む事が出来ないとか(これはかなりの問題ですが)、2002年以降3,4回プログラムをごっそり変えているので、表記スタイルや文字コードが今のシステムに馴染んでいなかったりとか、”Archives” で過去の月の投稿の抜粋は見られるが、本文にたどり着けないとか、様々なレベルでのバグ&使いづらさがあったように思います。皆様には大変お手を煩わせてしまっていたのではないかと思うと、大変恐縮です。

今回のアップグレードで改善した点は、

タグを活用して、開始時以降のエントリーを辿っていけるようにした。

見てお分かりの様に、”Point of View”, “Favorite Music”、そして “Books”辺りの頻度がやたら多いですが、ともかくほぼ全て(1000以上)の投稿をタグで横串しして見て頂ける様にしました。

このタグは、サイドバーの”Search”で検索した時も、また “Archives” で過去の月の投稿を一斉に呼び出した時も反映・表示されるようになっています。

Archives から各記事の本文にたどり着けるようにした。

各投稿の最下部に、前回分・次回分の投稿へのリンクを作成し、前後の記事も連続的に楽しんで頂ける様にした。

Archives” で選択した連動するカレンダーを表示させた。

これらはブログとして当然備わっているべき機能なのですが、僕の超・凡ミスです。大変失礼致しました。

そして、これはちょっとしたおまけですが、

・ランダムに過去の投稿を見られる機能を付加した(サイドバー “Go Random” と各投稿の下部)。

今回1000以上も投稿があることに自分でおののき(笑)、現在から順次投稿を辿って頂いたり、Archiveから
閲覧して頂くのではなく、ちょっと「おみくじ気分」で過去の投稿をピックアップしてご覧になれる機能があれば面白いかなと思ったのです。時折全く文体の違う昔の投稿とかが出てきて自分でも引きますが(爆)、バンバンこのボタンを押して遊んで頂けたら幸いです。

リンクもほぼ全てチェックし、現在無効になっているもの、既に閉鎖されたものなどはリンクを外しました。また、CD・書籍・DVDなどへのリンクは、「2010年8月現在、実際に購入/試聴、もしくは参照できるウェブサイト」のみにし、iTunes Store (日本)でダウンロード出来る商品はそちらへのリンクも加えてあります。これで、少しでも皆さんの方で調べる手間が減るといいのですが…。

このリンク作業をしていて思わぬ発見が幾つかありました。アナログレコードを販売していた海外ショップがかなり閉鎖してしまっていたことはある程度予想がついていたものの、Youtube を使って楽曲紹介していたリンクが結構な割合で無効になっていました。現在は殆ど知られていないような音源でも、出版や原盤がメジャーにあるものは厳しく対処されているようですね。知り合いのアーティストやここ最近のカッティングエッジなインディ連中はほぼそのまま生存していましたけど。当然ではありますが、軽率なアップロードはいけませんということですね。

あと、Google の広告も試しに張ってみましたが、広告の内容があまりに本文の内容とかけ離れている時がまだ多いので(僕の無意味なタイトルに引っ張られているケースも多し、笑)、もう少し皆さんのお役に立つ広告が出現するように、今後ブラッシュアップしていくつもりです。

夏休みの宿題としては結構なボリュームでしたが、折角このページに来て頂いた方を路頭に迷わせるようなサイトであっては意味がないですからね。今後も少しづつブラッシュアップしていきますので、引き続きお付き合いよろしくお願い致します。

今週はCMの制作、海外リリースの準備など、音楽業中心の一週間になりそうです。最後に、音楽はチル気味に Track n Field “We was so close” (from “Hed Kandi: Serve Chilled” )で、本はうって変わり、心して味わうべしの 松本清張「半生の記」 (新潮文庫) を。

日経平均が9,000円を彷徨った位で、為替介入がない位でうろたえてはいけない、そんなタフな気持ちにさせる、壮絶な自叙伝です。5年位前に一度紹介しましたが、今も時折読み返す一冊です。

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