11th March 2010

Burn what ?

ようやく春らしい気候になったと思ったのに、残念ながらまた冬に逆戻りですね。毎年確定申告の時期が来ると、長い冬が終わった気分に浸れるのですが、今年はまだしばらくお預けのようです。

昨日一つ仕事が終わりました。今回は某オシャレ眼鏡ブランドさんのテレビCMです。女性・男性モデルがフィーチャーされた映像に、かなりロックな音になっています。久々にギター2本とベースを掻き鳴らしました(^-^)。

それと並行して、色々と契約周りの話を進めているのですが、英文で契約書を作るのはなかなかに骨が折れます。もちろん法律の専門家の方にアドバイスを頂きながらの作業ですが、海外と仕事をする上で様々な種類の契約書や文書に慣れておくことは必須ですし、特に最近は音楽周りの状況も大きく変化していますので、自分が内容を理解しておかないと、後で「そんな条項あったっけ?」なんて恥ずかしいことになってしまいますから、ある程度の雛型は自分で作成するようにしています。でも、相変わらず慣れないですね。契約書英語は can, can’t を使わないとか、should じゃなくて shall で書くとか、言い回しが必要以上に周りくどいですから(笑)。

またまたそれと並行して、先週からオフィシャルストアのプログラムチェクをしています。この一週間ストアをクローズさせて頂いていることを非常に心苦しく思います。リアルなお店でも1週間閉店してしまえば、来客をリカバーするのに1ヶ月以上は要するでしょうから、どれだけのお客様をこの1週間の間にがっかりさせてしまったことかと考えただけで恐ろしくなるのですが、今回のストアは Club Model Electronic とは違うシステム、プログラムを使ってフルリニューアルさせているだけに、まめにチェックを行って改善していかないと、違った意味でお客様を失望させてしまうことになりうると思い、慎重な対策を取らせて頂いています。ご迷惑おかけしておりますが、何卒ご了承下さい。

話は変わりますが、先日 Model Electronic として Twitter をはじめました。レーベルとしてのニュースをお伝えしていくのはもちろんですが、日本ではまだあまり紹介されていない音楽サービス、マーケティングの話題などを紹介していくつもりです。その分少しとっつきづらい内容になるかも知れませんが、ご興味ありましたらフォローしてみて下さい。

そういえば先週ある大使館で行われたパーティーに参加してきました。その国のバンド、ミュージシャンのプレゼンテーションと日本側でのサポートを募ることが主旨だったと理解していますが、その国に限らず、ここ最近は駐日大使館の方々が音楽を含めた文化活動の普及、文化輸出に非常に熱心です。正確なデータは持っていませんが、日本は音楽に関してはまだまだ輸入超過な印象がありますね。いや、文化産業全体に関してそう言えるかも知れません。

僕は超クール・ジャパン派というわけではないし、サブカル的なものだけが突出して日本の文化輸出の可能性を秘めているとは思っていないのですが(賛成な点ばかりではないが、この「コールド・ジャパン」というコラムは一読の価値があります)、クール・ジャパンを含めて、また記号的なジャパンもそうでないジャパンを含めて、少し広い視野でこの国で生まれた文化を含む無形・有形資産の「良さをプレゼンテーションする」「売り込む」習慣をつけていく必要があるのではないかと思っています(もちろん気付かれている人はとっくに行動されているので一概には言えませんが)。

もちろん、本当は良いと思っていないものまでプレゼンテーションする必要は全くありません。むしろそのことが無責任な議論や弊害を生んでいるような気がしますしね。

売る前からあれはこういうタイプの人にウケそうだ、これは時代の波に乗れると、買う側の心理を云々議論することがマーケティングだとは思わないし(そういう場合、大抵議論している本人自身が大して興味なかったりします、笑)、成功例を事後で自分は予測していたかのように解説するなんてビジネスのうちに入らない。とはいえ誰かから声がかかるのを待っている我々特有の「奥ゆかしさ」など日本人同士でしか理解されない。もちろん西欧人的な押しの強さが常に有効なばかりではない。

ただ、自分で自分の(仕事の)良さを信じる、その思いの「熱」を伝える作業はどんな分野においても必要で、それを自分で客体化させてしまうことでせっかくの熱を自分で醒ましてしまう風潮がこの国には強いような気がするのです。東京オリンピック招致の話を挙げるまでもなく、一体感を醸成すること、(それが単なるフリであっても)意識共有を目指してキャンペーンを張る事は今の日本では非常に難しい。つまり「外に向かってまとまる」ことを期待すること、それをどうにかしようとすること自体にもはや無理があると思っています。

先日Techcrunchに面白い記事が載っていました。一般的にはNetscape のファウンダーとして知られているマーク・アンドリーセンのインタビューですが、「旧メディアはコルテスのごとく自分で船を焼いて退路を絶て」と。僕はこの話の「旧メディア」という主語を、「自分」と置き換えてそれぞれが考え行動する、これしかないのではないかと感じています。

主語が「日本」とか、抽象的な事を言うのは僕のキャパを超えてます(笑、主語が「自民党」なら以前そういう首相いましたね)し、「音楽産業」でも「百貨店」でも当てはまるものは沢山ありますが、何はともあれまずは自分を焼かずして周囲や環境、他人を焼くべきだと主張したところで何も始まらないのではないでしょうか。

最後にこれも Twitter で紹介した衣装デザイナー石岡瑛子さんの作品ビデオです。それこそ僕が子供の頃から圧倒的なクオリティの作品を輩出されていますが、その勢いは衰えるどころかさらに磨きがかかっていますね。Bjork の “Cocoon” とかは皆さんもよくご存知かと思います。

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深くて広がる「知恵」

先週書いたCMの仕事は無事終わったのですが、矢継ぎ早に次の仕事の依頼が来て、この数日間は再び映像と睨めっこしながら楽曲制作をしています。今日幾つかのデモを作り終えましたが、今回もハードルの高い仕事なので、週末まで気が抜けない感じですね。

ところで、昨日からオフィシャルストアの方を一時的にクローズさせて頂いています。以前のClub Model Electronic からこちらにショップ機能を移転して以降、まだまだプログラム面で精査・修正しなければならない部分があり、若干まとまった時間を頂いてその辺りの懸念材料を一気に見直さなければと思っている次第です。ここ数日何人かのお客様から色々と貴重なヒントを頂いたので、より課題がクリアになりました。特に Internet Explorer では弊社サイトに限らず、ダウンロード時に幾つか想定される課題・問題があるようで(キャッシュの問題とか)、さらに入念なチェックが必要だなと感じています。

自分の制作作業と並行してこの辺りをバッチリ直してくれるロボットでもいるならばいいのですが、音楽とeコマースのウェブプログラミングとデザインを横断的に理解していないと出来ない仕事なので、そんなロボットはまだしばらく生まれないでしょう。最近はクラウドソーシングなんて言葉もよく囁かれますが、僕は音楽制作・活動はここ最近ますますクラウドソーシング化しているものの、ウェブ周りは非常に家内制手工業的(笑)、ドメスティックな作業形態です。

とは言え、色々なSNSやブログパーツを引っ張り込んでマッシュアップしているという時点で、これも一種のクラウドソーシング(=大勢の人の叡智を活用している)と言えるかもしれませんね。eコマースで使っているオープンソースのプログラムなどは、開発するときにその手の海外コミュニティをかなり活用させて頂きましたので、(実際は会っていないものの)何百人、何千人の知恵をお借りしたことか分かりません。

僕は時々、自分には音楽以外で人に役に立てる知恵があるとしたら何だろうかと考えます。単なるアイデマンとか企画上手とかそういう話ではなく、プラクティカルな(=結果を導き出せる)知恵という意味なんですが…(特にビジネスでは絵空事のアイデアでは済まされないので)。

知恵ってアイデアや発想レベルだけでなく、推進力や実証性(検証された実現性)、そして耐久性という意味を含んだ深い言葉だと思います。で、その推進力ってところで人(チーム、クラウド)がキーになるんだろうなと思うわけです。つまり一人が得た「知見」は広がって一般性を持つことで洗練され「知恵」となる。逆にシェアしていない(シェア出来る可能性の低い)知見は知恵とは言えないと。最近クラウドとか大衆知とか言われるようになったのは、インターネットその他によって、この知見から知恵への移行作業、その後の推進プロセスがよりダイナミックで可視的に、そしてスピーディになったからだと思います。

このfindingsも何かのお役に立てていれば良いなと思う次第ですが 、何だか今日は契約書チェックの作業の後だけに内容がカタかったですね…(^-^;)。

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Sound Translation / Solution

今週は制作、打ち合わせ、海外とのやり取り、そして会計業務と、何だかバラエティに富んだ一週間でした。制作の仕事はまだ途中ではありますが、先ほど一段落着いたところです。

レーベルを始めて以降、自分のリリースやショップに関してこのfindingsで触れる機会は多いのですが、外部の仕事に関してはあまり紹介していないですね。このところ改めて考える機会があったので今日はそんなお話を。

リミックスやアーティストのプロデュースはさておき、外部から依頼される広告・CMの音楽制作に関しては、クライアント、そしてクライアントのマーケティング/コミュニケーション的な課題ありきですから、自分名義の作品を作る時とは心構えがかなり違います。音楽やサウンドがそれらメッセージを伝えるための触媒として貢献すること、そこに自分なり(もしくはチームなり)の課題解決に対する答え・メッセージの「翻訳」が込められていることが必須だと考えているからです。

もちろん、音がロジカルにメッセージを説明するわけではなく(そんな音は嫌だ、笑)、結局は感覚的な部分でしかないのですが、それでもメッセージや商品、実際に購入するターゲットへの理解、チーム内での解釈の共有なくして作業は始められません。そういう意味では、普段の自分名義の音楽とはまた違った知恵の絞り方が要求される、チャレンジングな仕事ですね(たまたま自分はそういう恵まれたチームと仕事させて頂いているということもあるかも知れないですが)。

僕の場合当然担当するのは音楽なわけですが、その役割を担う際、「音楽的である」事が第一義なわけではなく、自分はメッセージの中での「聴覚担当」なんだと思っているんですね。といっても常に五感をフルに刺激させる必要はないわけで、聴覚を休ませて他の感覚を優先的に動員させるために音を副次的に使う、もしくは全く使わないという選択肢もあるでしょう。完全無音というのは放送コード上難しい場合もあるけれども、無理に音(音だと意識的に分かる音)で全てを埋め尽くす必要はないと考えています。

音はメッセージと映像と連動して、有機的に時間軸を形成する一つの要素ですから、その一つの要素のみが独立して動くこともないし、まして暴走することもない。そういう点では意味の分からない、全く整合性のないタイアップでお茶を濁すタイプの広告を見ると、広告にとってはもちろんのこと、音楽にとってもあまり幸せなことではないなと思ったりもします(最近は減りましたが)。

ところで、これを言うとよく驚かれるんですが、僕はオフィスでは殆ど無音です(笑)。どんな音楽であれ、音を聴いてしまうとそちらに意識が引っ張られてしまって仕事に集中できなくなるというのもありますが(職業病ですね)、各感覚をきちんと働くべき時に働かせるためには、「必要な時以外は音を出さない、聴かない」ということも大事なんじゃないかと思っているんです。

先日あるフラワーチェーンを経営している方が「花は生活必需品」という話をされていました。花のない生活環境に置かれた瞬間、花と共生する事の大事さをより理解したと。僕も音のある生活をありがたいと思える環境をキープしていきたいなと思います。

最後にYoutubeで見つけた、自分が音を担当したここ数年の広告関連の作品を幾つかご紹介しておきますね(ディレクター:タナカノリユキさん)。

見つからないものも結構あるので、貴重な資料として(^-^)。

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発売日 or 発見日?

先週末から数本制作に取り掛かっていたのですが、とりあえずそちらは一段落し、デスクワークに戻りました。とはいえ、このところ無性に制作意欲が沸いてきているので、どこかでまとまった時間を作って曲のストックを増やしたいと思っている今日この頃です。

ここ最近作りたいと思っているのは、”Heavy Mellow” や “Sunshine” の延長上、もしくは PLAYMODEL的な世界観で少しテンポを落とした楽曲です。別にアップテンポに疲れたわけではないのですが(先週仕上げたトラックは BPM140の相当ブリブリな曲でしたし、笑)、BPMが遅めのトラックの試行錯誤はまだ自分としてはやり尽くしていない気がするので、インスト、ヴォーカルトラックの両面で色々なアイデアを試せる余地があると思っています。

東京に戻ってきてからも相変わらず色々本を買っているのですが、専ら新刊よりも少し前の本を発見して読んでみることが多いですね。発売されてすぐ読まないと意味がない本も多いですが、発売されてしばらく経ってから自分の関心と一致して買うという本も多くて、この辺りは音楽とも近いかなと思います。

僕はここ最近は音楽も、「皆さんが聴いた日=リリース日」だと思っています。もちろん実際のリリース日前後に発売側(レーベルや流通)がプロモーションをきちんと組むというのは今もとても大事ですが、検索文化・ソーシャルメディア時代にあって、それをこちらが意図したタイミングでこちらの意図した様に伝えられると考えるのは発信者側の論理であって、実際は受け取る側が受け取りたい時に受け、感じた様に伝わるもの。我々はその土台作りをするにすぎないのではないかと考えています。例えば、このサイトのオフィシャルストアのページで、”Sunshine” で興味を持って頂いて、その後初めて2002年の “Here and you” を聴いたとか、”Twist & Shout” が僕の楽曲だと知ったとかという方がいるかも知れませんが、その場合はその人が聴いた日、関心を持った日がその曲のリリース日(もしくは「レシーブ日」「発見(聴)日」とでも言うのかな)だと思うのです。

そういう意味で、皆さんの関心を持った時点にきちんと楽曲が聴ける、(出来れば)購入できる状態にある、そういう環境を作っておくことが長い目で大事だと考えています。また、賞味期限が無期限に延長されつつあり、またそれを提供側でコントロール出来ない時代に入ったということは、作り手の責任もその分自動延長されるということですから、(特に自分のレーベルにおいては)ますます長く責任を持てる作品、耐久性のある音楽を作らなければなと思う次第です。

というわけで、受け手の側に立てば、いつでも発売後時間が経った本が手に入るこの時代とamazonはありがたいのですね(笑)。先日は団野村「交渉力」を発掘して読みました。抽象的なノウハウ本ではなくて、野球界でのリアルな経験談とそこから作者が得たタフな知見集といった感じでしょうか。

最後に今となっては珍しい(?) CF のファースト “Encounter with (1998)” 試聴でお楽しみ下さい(2週間限定アップとさせて頂きます)。最初の作品って正直なものだなと改めて思います。


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New Music Player on CF Official Store

このところ仕事やミーティングの合間にオフィシャルストアのプログラムチェックをしていたのですが、Internet Explorer (IE) で表示上の不具合があったので、色々と手直しをしました。

ウェブプログラミングやデザインをされている方ならご存知の様に、IE は普及率No.1ではあるものの結構クセのあるブラウザで、 スタイルシートを一部条件分岐して書く必要があったり、プログラムのセキュリティチェックの反応の仕方が他のブラウザとはかなり違う部分があったりと、IE の特性に合わせて慎重にコーディングしなくてはならない場合があります。以前の Club Model Electronic の時は、オープン前それらの対応にかなりてこずったのである程度は把握しているつもりでしたが、今回まだその認識が甘いことが分かりました(^-^;)。今回もストア部分は全面的に SSL を採用しているので( 厳密に言えば SSL は万能薬ではありませんが)、コンテンツを色々盛り込んだサイトの場合、少しプログラム表記に甘さがあるとページごとにアラートが出る、といった悲惨な状況になってしまいます。

その辺りの技術的な話はさておき、IE でストアをご利用になっていた方の中には、このアラートに煩わされたという方もいらっしゃるかと思います。気付いたところは全て修正しましたので、昨日からアラート問題は改善されたのではないでしょうか。長らくご迷惑をおかけ致しました。

その修正と同時に、IE では試聴プレイヤーが上手く表示されないことがあることも判明しました。IE に限らず、試聴機能についてはまだまだ改良しなければならないなと思っていたので、新たに全試聴プレイヤーを設置しました。ストアで販売・配信されている曲はほぼ全て網羅していると思いますので、今後はこちらのプレイヤーもご活用下さい。

(下のプレイヤーは音源が入っていないダミーです。音源はストアページのプレイヤーで確認をお願いします)

週末から来週にかけて幾つか制作の仕事があるので、ウェブに関しての作業はまたしばらく間が空くかも知れませんが、ストア含めて今後も皆さんに少しでも使い勝手が良いと感じて頂けるようなサイト作りを目指していきますので、ご愛顧のほどよろしくお願いします。

PS: “Weekend (kissing ,tasting, touching, loving)” が第一興商 Club DAM のカラオケレパートリーに入りました。下のページでご確認下さい。

第一興商 Club DAM “Weekend (kissing ,tasting, touching, loving)” feat. Adnan ページ

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